抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,インテル社の第4世代Coreプロセッサに実装されているベクトル演算命令AVX2を用いて,Common Lispの組み込み関数の最適化を試みたので,その結果を報告する。筆者は,前年,AVX2の前のバージョンであるAVXを用いて,同様のことを行った。AVXでは,ベクトル演算(SIMD演算)は,倍精度浮動小数点数が4つのベクトル演算だけのサポートであったのに対し,AVX2では,64ビット整数4組のベクトル演算がサポートされ機能向上が行われている。今回,前年にAVXに適用した方法をAVX2に適用した。その結果,62ビット単精度浮動小数点数を引数とする場合にAVXを使う手法を,固定長整数を引数とする場合にAVX2を使う場合に用いたら,同程度の速度向上が得られることが分かった。したがって,前年から引き続いて提案している,マイクロプロセッサに内蔵のベクトル演算命令を用いたLispの組み込み関数の実行効率を向上させる手法は,汎用性があることが示され,Lisp言語処理系における,ベクトル演算活用の範囲が広まったといえる。