抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本稿では,アオテアロア-ニュージーランド(A-NZ)における津波災害評価と危険度について記述した査読付き雑誌記事,科学報告,書籍及び研究論文の系統的レビューを提示する。AD1868年~2012年にまたがるすべての利用可能な情報源を包括的に収集するためにキーワード検索文字列の配列を用いて15個の電子データベースを調べた。A-NZの津波災害,評価及び危険度について直接に関連する222点の参考文献を同定し,さらに元々の222参考文献を精査することにより51点の参考文献を同定した。これらの273点の参考文献に含まれる科学上の重要点と同じく,情報の量は文書間で大きく異なっている。上記の収集知識からのメタ分析は,科学的な努力に関する6つの主要な領域を示した。(1)地震や地滑りによって引き起こされる近代的及び歴史的な津波の影響についての観察とカタログ作成,(2)近地及び遠地生成津波のモデリングと評価,(3)近地津波発生の要因となる沖合の地震や他の地質構造の詳細なマッピングと評価,(4)湿地,砂丘及び他の沿岸地形に保存された津波堆積物の完新世の古記録の調査や相互参照,(5)現代と過去の津波の影響の探査と踏査,(6)津波災害軽減,準備及び土地利用計画のためのガイダンスである。これらの参考文献の全てを総合すると,A-NZは,歴史的に有史以前,更には人類史以前にも,遠隔地,地域的及び局所的に生成された津波の影響を受けてきたことが明らかである。また,津波危険度と津波発生の要因となる力についての科学的知識は大幅に向上してきた。しかし,このレビューに詳述した多くの科学的進歩にもかかわらず,A-NZが直面する多様な津波災害と危険度をよりよく理解し対処するために行うべきはるかに多くの事柄がまだ残っている。Copyright 2015 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.