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J-GLOBAL ID:201502232473481356   整理番号:15A0350211

外来種と植生管理 絶滅危惧種ハナノキの自生地域における近縁外来種アメリカハナノキの植栽混入

Mixed planting of an endangered tree Acer pycnanthum and an exotic congener A. rubrum in the Tokai Hill region
著者 (5件):
資料名:
巻: 40  号:ページ: 457-464  発行年: 2015年02月28日 
JST資料番号: Z0839A  ISSN: 0916-7439  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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ハナノキは,東海丘陵地域に生育する落葉高木で,絶滅危惧II類に指定されている絶滅危惧種であるが,自生地域では街路樹としてよく植栽されている。こうした植栽木の中に北米原産の近縁種アメリカハナノキとみられる個体が混入し,一部で実生が定着している実態が明らかとなった。近縁外来種は,競争だけでなく,浸透性交雑や繁殖阻害のように生殖を介しても影響を与えるため,在来種の存続に深刻な影響を与える可能性がある。そこで外来種を同定するための簡便な種識別手法の開発を試みたところ,葉の形態的指標であるLDIは,種間で有意差が見られたものの識別手法としては有効とはいえなかったが,葉緑体遺伝マーカーは種の識別に有用であった。さらに生理生態特性の解析から,アメリカハナノキは暗条件下でハナノキより高い光合成速度を示すこと,さらに,ハナノキとアメリカハナノキとが交雑可能であることが明らかとなり,アメリカハナノキの侵入可能性が示された。今後,アメリカハナノキの侵入拡大を未然に防除するために,早急に植栽混入の現状や流通経路を究明し,生物学的侵入リスクを生態・遺伝・生理等の面から評価する必要がある。(著者抄録)
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分類 (4件):
分類
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植物生態学  ,  道路施設・建設  ,  森林植物学  ,  森林保育 
引用文献 (22件):
  • 1) Abrams, M. D. (1998) The red maple paradox. BioScience, 48: 355-364.
  • 2) Ayres, D. R., Zaremba, K. and Strong, D. R. (2004) Extinction of a common native species by hybridization with an invasive congener. Weed Technol., 18: 1288-1291.
  • 3) Barbour, R. C., Crawford, A. C., Henson, M., Lee, D. J., Potts, B. M. and Shepherd, M. (2008) The risk of pollen-mediated gene flow from exotic Corymbia plantations into native Corymbia populations in Australia. For. Ecol. Manage., 256 :1-19.
  • 4) Farmer, R. E. and Cunningham, M. (1981) Seed Dormancy of Red Maple in East Tennessee. Forest Sci. 27: 446-448.
  • 5) Kanazashi, A., Nagamitsu, T., and Suzuki, W. (2014) Seed dormancy and germination characteristics in relation to the regeneration of Acer pycnanthum, a vulnerable tree species in Japan. J. For. Res., in press.
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