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J-GLOBAL ID：201502234858970539   整理番号：15A0302750

九州地域におけるタバココナジラミの発生と防除

Occurrence and Control of Bemisia tabaci (Hemiptera: Aleyrodidae) in Kyushu Area of Japan

著者 (1件)： 樋口聡志 (熊本県農業研究センター生産環境研究所)
資料名： 日本応用動物昆虫学会誌  (Japanese Journal of Applied Entomology and Zoology)
巻： 58  号： 4  ページ： 333-341 (J-STAGE)  発行年： 2014年 
JST資料番号： F0918A  ISSN： 0021-4914  CODEN： NIPTAR  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 果菜類の重要害虫であるタバココナジラミについて,九州地域のバイオタイプの発生状況と,優占しているバイオタイプに関し取りまとめた。この地域には在来種であるバイオタイプJpL(JpL),海外から侵入したバイオタイプB(B)とバイオタイプQ(Q)が確認されている。Bは1989年に国内で発生が確認され休息に分布を拡大し,Qは2004年に熊本と鹿児島で確認された。分布調査の結果,2004年以降,吸収地域で栽培作物に発生しているタバココナジラミは,Qが優占していると考えられた。これは,QがBより寄主範囲が広く,低い薬剤感受性であることが要因と考えられた。バイオタイプQによる被害は,1)吸汁による寄主植物の草勢低下やすす病の発生,2)着色異常症の発生,3)トマト黄化葉巻ウイルスやウリ類退緑黄化ウイルスなど病原ウイルスの媒介などであった。防除対策は,ウイルスを保毒したタバココナジラミ(保毒虫)のハウス内侵入防止(防虫ネットなど),ハウス内での増殖防止(殺ダニ剤など),ハウス内からの移出防止などであった。

シソーラス用語： 九州地方 ,  *タバココナジラミ ,  *害虫 ,  *生息分布 ,  在来種 ,  外来種 ,  生物学的比較 ,  生物分類 ,  宿主域 ,  薬剤感受性 ,  優占種 ,  ファウナ ,  *害虫防除 ,  殺ダニ剤 ,  農薬耐性 ,  病原媒介動物 ,  植物病害 ,  RNAウイルス ,  植物ウイルス ,  ジェミニウイルス科 ,  果菜 ,  ハウス栽培 ,  網
準シソーラス用語： ウリ類退緑黄化ウイルス ,  すす病 ,  *タバココナジラミバイオタイプB ,  *タバココナジラミバイオタイプQ ,  トマト黄化葉巻ウイルス ,  昆虫相 ,  侵入種 ,  防虫ネット ,  薬剤防除

分類 (2件)： 昆虫・ダニによる植物被害  (FC04072U) ,  植物の病虫害防除一般  (FC05010F)

引用文献 (78件)：

• 古家 忠 (2006) タバココナジラミ (バイオタイプB) の高温耐性とハウス密閉処理による防除効果.植物防疫60: 544–546. [Furuie, T. (2006) Tolerance of sweetpotato whitefly, Bemisia tabaci (biotype B) to high temperature and effects of high temperature treatments caused by non-ventilation greenhouse on the whitefly. Plant Prot. 60: 544–546.]
• Gu, Q. S., Y. H. Liu, Y. H. Wang, W. G. Huangfu, H. F. Gu, L. Xu, F. M. Song and J. K. Brown (2011) First report of Cucurbit chlorotic yellows virus in cucumber, melon, and watermelon in China. Plant Dis. 95: 73.
• 行徳 裕 (2008) メロンおよびキュウリ退緑黄化病(仮称)の発生と防除対策.植物防疫62: 424–426. [Gyoutoku, Y. (2008) Occurrence of melon and cucumber chlorotic yellows disease and its control. Plant Prot. 62: 424–426.]
• 行徳 裕・岡崎真一郎・古田明子・衛藤友紀・溝辺 真・久野公子・林田慎一・奥田 充 (2009) 新規クリニウイルスによるメロン退緑黄化病(新称)の発生.日植病報75: 109–111. [Gyoutoku, Y., S. Okazaki, A. Furuta, T. Etoh, M. Mizobe, K. Kuno, S. Hayashida and M. Okuda (2009) Chlorotic yellows disease of melon caused by Cucurbit chlorotic yellows virus, a new crinivirus. Jpn. J. Phytopathol. 75: 109–111.]
• Hamed, K., W. Menzel, G. Dafalla, A. M. A. Gadelseed and S. Winter (2011) First report of Cucurbit chlorotic yellows virus infecting muskmelon and cucumber in Sudan. Plant Dis. 95: 1321.

タイトルに関連する用語 (4件)： 九州 ,  地域 ,  タバココナジラミ ,  防除