抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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著者は学会イベントWISS(Workshop on Interactive Systems and Software)におけるコミュニケーションを促進するため,10年以上にわたって,さまざまなコミュニケーションシステムの開発と運用を行ってきた。本稿では,長年の実績を具体的に紹介するとともに,活動を続ける中で見えてきた汎用的な知見と将来の見通しについて述べた。前半では,インタラクション分野の学会イベントであるWISSがコミュニケーションの促進に先進的に取り組んできた背景を紹介するとともに,具体的なコミュニケーション問題に取り組んだ実施例として,WISSチャット,On-Air Forum,席決めアルゴリズムなどについて報告した。コミュニケーションを漫然と対象とするのではなく,焦点を絞った取り組みを,異なる点に着目しながら継続的に行うことで,それぞれの取り組みが単なる開発ではなくインタラクション分野の研究論文としてまとめられることを例示した。それらの実践経験に基づいて後半では,コミュニケーションの促進に対する汎用的な知見として,専用に開発されたコミュニケーションシステムがコミュニティの一体感向上に貢献すること,コミュニケーション改善の議論がコミュニティの習慣となることの価値について論じた。そして,100人を超えるような大人数コミュニケーションを扱う研究に取り組む人が増える一助となり得る情報を示すとして,WISS Challengeへの挑戦,On-Air Forumの利用,消極性研究会SIGSHYの活動の見守りと参加,を勧めた。