抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
ロシアの宇宙機関Roskosmosは,ソチオリンピック成功と,ウクライナでの紛争による国家主義が高まる中で,ガガーリン初宇宙飛行53周年記念式典で,有人月面基地建設の10年計画(FKP-2025)を発表した。10年間の予算は560億ドルになると予測される。これには昨年12月に打ち上げ成功したアンガラA5ロケット(ペイロード25トン)を使用予定で,エネルギア5KVのような巨大ロケットは使用しない。第一段階では,有人宇宙船,無人タンカー(給油機),再使用ロボット月着陸機(Korvet)を別々に月軌道に投入し,Korvetを周回軌道と月面の間を5往復させて,月土壌を採取し,地球に持ち帰る野心的なもの。その他に,2020年代に退役予定のISSに代わる新型宇宙ステーション計画を発表した。これは最初のISSのロシアセグメントをリサイクルするもので,実験室,インフレータブル居住区,軌道上組立ドックなどから構成され,総重量8トンに収める。ただし,ロシア政府の年間収入の半分を占める,石油・ガスの販売が落ち込んでいることは,マイナス要因として考慮する必要がある。本稿はこれらについて解説した。