抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道総合研究機構水産研究本部が他機関と共同で行っているマナマコの着底稚仔放流の概要について報告した。着底稚仔の放流に当り人工種苗と天然個体の判別には,8つのmsDNAの遺伝子型を基にソフトウェアを用いた親子鑑定を行った。着底稚仔は産卵期に採卵し,その後市販の浮遊珪藻を給餌して,3週間程度と短期間で生産できる。平成22年から白老で行っている種苗生産では,初年度は温度刺激,平成23年度からはクビフリンを投与して採卵している。生産した着底稚仔は海中で大きくしてから回収して,改めて適当な漁場に放流する「粗放的育成」と,漁獲までそのままにしておく「直接放流」の2通りの利用が考えられる。1)粗放的育成について,平成22年度に採苗器設置3か月後に稚ナマコの回収ができることが分かった。これを基に平成23及び24年度には粗放的育成における種苗単価を試算した。2)直接放流については,平成25年4月及び12月に0.4mmの着底稚仔放流でも放流から3年は生き残っていることが分かり,着底稚仔直接放流の可能性が示された。