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J-GLOBAL ID:201502247013345087   整理番号:15A0493506

DEMを用いた標高変化に基づく人為的な土砂移動量の推計

著者 (4件):
資料名:
巻: 28  号:ページ: 153-161  発行年: 2015年03月31日 
JST資料番号: L1842A  ISSN: 0915-0048  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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大量の物質フローに特徴付けられた社会経済と自然環境との関わりを分析する上では,物質投入量の大半を占める土石系資源の動態を把握することが重要である。しかし,統計データにおける物質投入量には「隠れたフロー」が付随しているが,物質フローの算定サイクルから外れているために定量的把握が十分に行われていない。さらに,地形の人為的撹拌は大規模な範囲で加速的に引き起こされることが多く,土石資源の損失だけでなく景観や環境保全,地盤災害などの観点からもその動態を把握することが重要である。そこで,本研究では,土砂の移動に伴って標高が変化することに着目し,標高データの経年変化から地理的条件や隠れたフローを考慮した,人為的な土砂移動量を推計することを目的とする。そのために,土砂採取に関する情報が公表されている大阪府泉南郡岬町の多奈川地区を対象としてケーススタディとした。地表面の状態を表すラスタサーフェスを,地形図と空中写真,および人工衛星による採取前後の標高データを用いて作成し,その体積差分により土砂移動量の推計を行った。その結果,標高の変化に基づく土砂移動量は4,595~4,950万m3となり,地山土量からほぐした採掘土量への土量変換係数を考慮すると7,581~8,168万m3と推計された。これは土砂採取量として公表されている値と比較して8~17%の過大推計となったが,その誤差要因として,標高データの高さ精度に起因するものと,複数の地層による岩石種類のほぐし土量変化率などによる影響が考えられる。また,人工衛星によるDEMを用いた場合に,高さ精度に起因する誤差範囲が大きいものの,航空レーザ測量を用いた場合と推計値に大差がないことから,データが整備されていない地域における土砂移動量の把握に有用であることが示唆される。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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建設材料一般  ,  地形データの処理 
引用文献 (21件):
  • 1) 環境省(2013)平成25年版環境・循環型社会・生物多様性白書,434p.
  • 2) 環境省(2009)日本の物質フロー2006,14p.
  • 3) 環境省,環境統計集,http://www.env.go.jp/doc/toukei/contents/index.html,(accessed 2014/03/28).
  • 4) 田村俊和・山本 博・吉岡慎一(1983)大規模地形改変の全国的把握,地理学評論,56(4),223-242.
  • 5) 山田周二(2001)人工的に改変された山地・丘陵地の地形自然度評価,地理学評論,74A(11),643-657.
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