抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年の超音波デバイスの高性能化や多様化の進展は,そこで使用されるPZTに対して厳しい特性改善や精密な特性調整が要求される傾向にある。PZTは強誘電体であることから,その圧電的諸特性は強誘電性分域構造や分域璧の性質と密接な関係を持つことは論を待たない。本稿ではこのような視点に立ち,先ず分極反転電流の観測から添加元素が分域構造や分域壁の性質に及ぼす影響を明らかにし,その一元的なメカニズムの解明を試みる。次いで分域構造や分域壁の性質と圧電的諸特性との関係を論じ,所望の特性を実現するための添加元素の選択基準を明確にする。強誘電性分域構造の観点からPZTへの金属元素の添加効果が解析された。アクセプタ型元素は分域壁のピン止め効果を増大させる働きを有しPZTにハードな性質を与えること,またドナー型元素はピン止め効果を減殺することでPZTにソフトな性質を付与することが明らかにされた。この結果は添加効果の一元的な解釈を可能とするものであり,諸特性を微調整するための添加元素の選択基準となる。