抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文は,リバプール市におけるグリーンインフラストラクチャーを実現する枠組みと手法について報告した。先ず,グリーンインフラストラクチャー(以下,GI),もしくはそれらに類する計画・事業は,米国,英国では国レベル,EUでは欧州委員会の政策のもとに進められ,持続可能な発展,気候変動に対応するための施策の一つに位置づけられていること,本研究では,英国リバプール市のGI政策に着目し,GIを実現するための計画制度の体系と具体的な施策内容について,計画の実効性や実現可能性に対する考え方という観点から検証することを目的としたことを報告した。次に,GIを実現する枠組みに関し,国レベル,地域レベルについて報告した。更に,GIを実現する手法に関し,開発行為への統合,地区別のアプローチを報告した。最後に,GIを実現するための計画制度の枠組みについては,基礎自治体を越えるスケールでの計画制度を持たないことから,広域での戦略的なGIの配置や実施の体制づくりに不安要素が認められたこと,日本での施策展開に向けても,GIの実現や上質な緑を誘導する手段として,開発許可や建築確認等の制度を柔軟に運用していくことがもっと検討されてよいこと,その際,緑の質への展開の一つの方向として,リバプールのGI政策にみられるような,地区レベルのニーズへの細やかな対応があげられること等を報告した。