抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「高等教育のパラダイム転換」が叫ばれて久しい。高等教育機関にとって,「教えることは手段に過ぎず,学生自らの学習を生み出すことが最大の使命である」との考え方は,学士課程教育の指針策定に大きな影響を与えた。これに対し,東海大学では,学生による能動的な学修(アクティブラーニング)を取り入れた授業形態・学修プログラムに取り組んできた。今回,学生による主体的な学びのPDCAサイクルを駆動するための仕組みとして,「eポートフォリオ」を開発した。eポートフォリオは,学修活動全般のエビデンスを集積・構造化することを出発点として,学生自らが学修のテーマや目標を設定,その達成に向けた様々な活動状況を継続的に記録し,その評価と振り返りを促進することなどを,その役割とする。そして,既に2000年より運用を継続している,学生に関する幅広い情報を蓄積・共有する学生カルテシステムSRMS(Student Relationship Management System)と,eポートフォリオシステムとを技術・運用の両面において統合することにより,学生の主体的な活動を惹起し,その継続を支援する取り組みを始めた。この新しい統合システムは,学生自身による省察の質を段階的に向上させ,その主体的な学びのPDCAサイクルを学生自ら回せるようにすることを目指している。本稿では,この新しい統合システムの設計とその試験運用の結果について述べた上で,今後の取り組みの方向性について示す。