抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の目的は,建築空間の利用状況を長時間・連続的・客観的なデータとして蓄積し,集めた計測データから空間利用者の行動特性を理解することにある。本稿はその第一歩として,レーザセンサによる行動モニタリングデータを用い,オフィスワーカの代表的な行動特性である着座状態と交流状態を推定するためのモデルを提案し,実環境での行動計測調査を通じて,どの程度の再現性・有用性があるのかを検証した。本稿では,単なる位置情報に過ぎない計測軌跡に行動タグを付すことで行動軌跡を生成する方法を考案し,オフィスワーカの代表的な行動特性である着座状態と交流状態を推定するモデルを提案した。さらに,実オフィスでの映像記録による目視判定の結果を用いて本手法を検証し,着座状態(在席率)では約98%の正解率,交流状態では対人距離と継続時間に制限を設ければ,約92%の正解率となることを確認した。「軌跡パターンから情報補間を行うことで,着座している人も含めた行動計測が可能である」ことを示し,計測精度と汎用性のバランス面で高い有意性をもつレーザ計測の,様々な建築計画分野における応用可能性を高めることができた。