抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アルミニウム合金鋳物の生産には通常ルツボ式溶湯保持炉が用いられ,加熱方式によりガス炉と電気炉に分かれる。ガス炉はバーナー加熱方式,電気加熱方式にはヒーター加熱方式が主流である。これらの加熱方式は溶湯の温度変動幅を±3°Cで制御するのが一般的で,ほぼこれら方式の限界といえる。またこれら方式では,ルツボの外表面を雰囲気加熱する間接加熱のため,熱効率も70%がほぼ限界といえる。最近のダイカスト生産などでは歩留まりなどの観点から溶湯温度の制御をより精度よく求められる場合が多く,特に近年発展しつつあるセミソリッド鋳造法では,スラリーを製造する際,注湯温度を厳密にコントロールしなければならない。それは,注湯温度の変動がスラリーの固相率,α相の析出数に大きく影響されるからである。上記の問題を解決するため,ルツボ式直接通電加熱保持炉を開発した。この炉は,ルツボに直接通電し,ルツボを発熱させ溶湯を加熱する。この結果,溶湯温度に対する応答性もよく,±1°Cで制御することができる。今後ますます期待される厳しい鋳造プロセスにも適合することができる方式といえる。(著者抄録)