文献

J-GLOBAL ID：201502254312047366   整理番号：15A0634779

日本の希少魚類の現状と課題 カゼトゲタナゴとスイゲンゼニタナゴ:種の保存法指定種・未指定種における保全の現状と課題

著者 (4件)： 阿部司 (ラーゴ生物多様性研究室) ,  阿部司 (岡山淡水魚研究会) ,  鬼倉徳雄 (九大 水産実験所) ,  中島淳 (福岡県保健環境研)
資料名： 魚類学雑誌  (Japanese Journal of Ichthyology)
巻： 62  号： 1  ページ： 65-69  発行年： 2015年04月25日 
JST資料番号： Y0752A  ISSN： 0021-5090  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 従来,カゼトゲタナゴとスイゲンゼニタナゴは別亜種とされてきたが,最新の魚類検索図鑑ではカゼトゲタナゴ北九州個体群,同山陽個体群とされている。しかし,後者は絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)の指定種である等,両者の間には,保全・保護の現状や課題を理解する上で無視できない大きな相違が存在している。従来の標準和名カゼトゲタナゴとスイゲンゼニタナゴを用いて,それぞれの分布,生息環境,保全・保護対策,今後の課題について概説した。検索図鑑やフィールドガイドの記載を根拠とした違法採集を防ぐために,両者を分けて考える必要があると思われる。希少種の中でも法的指定種の学名変更を行う場合は,保全活動を初めとする社会に与える影響を鑑み,事前に保全行政等の関係機関と情報を共有し,変更後の対策を議論しておくことが重要と考えた。

シソーラス用語： *コイ科 ,  生物多様性 ,  *絶滅危惧種 ,  自然保護 ,  *法規
準シソーラス用語： *カゼトゲタナゴ ,  *スイゲンゼニタナゴ ,  学名 ,  希少種 ,  *種の保存法

分類 (4件)： 魚類  (FH02020K) ,  自然保護  (SB06000L) ,  動物生態学一般  (EE03010W) ,  生物科学一般  (EA01010W)

引用文献 (33件)：

• 阿部司・江木寿男.2010.スイゲンゼニタナゴ.p.126.岡山県版レッドデータブック2009.岡山県生活環境部自然環境課,岡山.
• 青雅一.2004.岡山淡水魚研究会の最近の活動と新知見.ボテジャコ,8:4-9.
• 盈進中学高等学校環境科学研究部.2013.芦田川水系における環境保全活動~絶滅危惧種スイゲンゼニタナゴ保護を中心に~: http://www.japanriver.or.jp/taisyo/oubo_jyusyou/jyusyou_katudou/no15/no15-pdf/eishin.pdf(参照2014-11-24).
• 福岡県環境部自然環境課.2014.福岡県レッドデータブック2014 福岡県の希少野生生物-爬虫類/両生類/魚類/昆虫類/貝類/甲殻類その他/クモ形類等-.福岡県,福岡.276pp.
• 細谷和海.2013.コイ科 Cyprinidae.中坊徹次(編),pp.308-327,1813-1819.日本産魚類検索全種の同定,第三版.東海大学出版会,秦野.

タイトルに関連する用語 (4件)： 日本 ,  魚類 ,  現状 ,  保全