抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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温泉水に高濃度の水素(H
2)が溶存すると報道されている石川県・山中温泉,山口県・俵山温泉,かねてより高濃度の水素ガスの存在が知られている長野県・白馬八方温泉を調査し,溶存水素濃度,およびそれと密接な関係を持つ酸化還元電位を測定した。この結果,山中温泉,俵山温泉においては高濃度の溶存水素は観測できなかった。一方,白馬八方温泉については第1号泉源において431ppbの溶存水素濃度と最大-648mVという極めて低い酸化還元電位を観測した。白馬八方温泉は山間部の泉源から市街地まで約4km引湯しており,配湯経路を進むに従って溶存水素濃度は徐々に低下し,市街地に到達する段階ではほぼ消失した。しかし,経路途中にある温泉施設では溶存水素濃度が150ppb前後で保たれていることから,活用方法によっては飲泉や入浴効果において,これまでの温泉の効果・効能の常識を覆す,高い可能性を秘めていることが示唆された。(著者抄録)