抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アマモは高い基礎生物生産を有し,葉上付着生物の成育基盤をなし,魚介類の摂餌場,産卵場としての重要な場を形成するなど,生態系の重要な一部をなすとともに栄養塩の吸収を行い,水質浄化の機能も持つ。2012年と2013年に,三重県伊勢湾西部の伊勢地域と松阪地域において,干潟を観察してアマモの採取を行った。干潟の観察では,雨量が多い2012年には汽水耐性がないアマモが伊勢地域では確認できなかったこと,アマモの成長戦略として,大潮の干潮時に干上がらない場所に繁茂していることなど,アマモやコアマモの群生について詳しい検討ができた。採取したアマモ生体を葉身,葉鞘及び地下茎に分離し,多元素組成分析を行うことにより,各部位への元素の配分が明らかとなった。また成長に伴い増加する元素(MnO,CaO)と,成長とほとんど関連のない濃度を持つ元素(Zn,Cu,Fe
2O
3,P
2O
3)とが判明した。さらに,松阪地域ではFe
2O
3,P
2O
3,Znの濃度が伊勢地域よりも高く,人工的な負荷量の違いによると判断された。