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J-GLOBAL ID:201502257877969509   整理番号:15A0202692

検出可能な耐性を伴わずに病原菌を殺す新たな抗生物質

A new antibiotic kills pathogens without detectable resistance
著者 (25件):
資料名:
巻: 517  号: 7535  ページ: 455-459  発行年: 2015年01月22日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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抗生物質耐性は新規化合物の臨床診療への導入を上回る速さで広がっており,公衆衛生の危機をもたらしている。ほとんどの抗生物質は土壌微生物のスクリーニングによって得られたものだが,この培養可能な細菌からなる限られた資源は1960年代までにほぼ開拓し尽くされてしまった。抗生物質を人工的に合成しようとする試みはいまだに,こうした細菌を使う基盤的手法に取って代わることができずにいる。未培養の細菌は外界環境に生息する全ての細菌種の約99%に当たり,新たな抗生物質の供給源としては手付かずである。我々は,in situでの培養あるいは特定の増殖因子の使用によって,未培養の細菌を増殖させる方法を複数開発した。本研究では,未培養細菌のスクリーニングで新たな抗生物質を発見し,これにテイクソバクチン(teixobactin)と名付けたことを報告する。テイクソバクチンは,脂質II(ペプチドグリカンの前駆物質)および脂質III(細胞壁テイコ酸の前駆物質)の高度に保存されたモチーフに結合することで,細胞壁合成を阻害する。テイクソバクチンに耐性を持つ黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)や結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の変異体は得られなかった。この化合物の特性から,耐性の発生回避が見込める抗生物質の開発への道筋が示唆される。Copyright Nature Publishing Group 2015
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分類 (2件):
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病原体に作用する抗生物質の基礎研究  ,  抗細菌薬の基礎研究 
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