抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高粘度の重油に対応できる舶用ディーゼル機関では,高粘度の植物油でも加熱して直接利用する可能性がある。本研究ではエステル化処理をしていない植物油(菜種油,パーム油,廃食油)を舶用ディーゼル機関で安全かつクリーンに使用するための基盤技術を開発することを目的として研究を実施した。「バイオ燃料の燃焼技術に関する研究」では,舶用中速4ストロークサイクルディーゼル機関に軽油,A重油,バイオ燃料を使用して実験を行った結果,次のことが明らかになった。1)高負荷運転条件(エンジン負荷率:75%,100%)では,バイオ燃料は軽油やA重油に比べて,NO
xは高くなるが,CO,スモークは低い値であり,良好な燃焼が行われている。2)低負荷運転条件(エンジン負荷率:25%)では,バイオ燃料は軽油やA重油に比べて,NO
xは低くなるが,CO,スモークは高い値である。3)低負荷運転でのバイオ燃料使用において,A重油を混合する燃焼改善では,A重油なみにCO,スモークを低減するには多量のA重油が必要となる。「燃焼制御システムの構築及び実証実験」では舶用中速4ストロークサイクルディーゼル機関に電子制御燃料噴射装置と機械式燃料噴射装置を組み合わせた新しい燃料噴射システム(HIS)を適用した実験により,次のことが明らかになった。4)低負荷運転でのバイオ燃料の燃焼改善にプレ噴射が有効であり,噴射量は少量の方が効果は大きい。5)低負荷運転でのバイオ燃料100%(菜種油100%)使用において,低圧少量のプレ噴射により大幅な燃焼改善が行える。