抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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環境対応型絶縁油は,優れた生分解性を有し,生物毒性が低く,自然界への被害を最小限に抑えることができる。欧米では,天然エステルや合成エステルを基油とした,環境対応型絶縁油が製品化され,すでに多くの実績を残し,さらにその市場をアジア圏に広げ,採用台数を伸ばしている。本稿では,天然エステル系絶縁油の代表として,Cargill社製Envirotemp FR3の実績,データを紹介する。Envirotemp FR3は食用大豆油と食用グレードの性能向上添加剤により構成され,石油やハロゲン,シリコン,腐食性硫黄など問題のある物質を含まない。非常に高い燃焼点(約360°C),引火点(約330°C)を有し,高燃焼点,難燃性,IEC ClassK,非延焼油として,その品質が評価されている。米国NECによる認証を受けている。植物油は,飽和水分量が大きく,その分乾燥度が保持される。鉱油では飽和度が80%に達してもEnvirotemp FR3の場合には1/10の8%にも満たない。Envirotemp FR3を代表とする天然エステル系絶縁油は,米国で上市されてから20年近い期間が経過し,実に50万台を超える変圧器に使用されている。