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J-GLOBAL ID:201502271863216900   整理番号:15A0423904

視床室傍核は扁桃体中心核の恐怖回路を制御する

The paraventricular thalamus controls a central amygdala fear circuit
著者 (14件):
資料名:
巻: 519  号: 7544  ページ: 455-459  発行年: 2015年03月26日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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差し迫った脅威に対し適切な応答をすることによって,私たちは災難に備えている。危険を予感させる,あるいはストレスの多い出来事を感知したり予測したりする能力は,このような適応行動に不可欠である。哺乳類脳でストレスを感知する中枢の1つと考えられているのは,視床室傍核(PVT)で,この部位は身体的ストレッサーおよび心理的ストレッサーの両方により直ちに活性化する。しかし,PVTが適応行動応答の成立にどう関わるかは,よく分かっていない。今回マウスで,恐怖学習や恐怖表現を協調させる扁桃体中心核外側部(CeL)での恐怖情報処理をPVTが調節していることが分かった。CeLに投射しているPVTニューロンを選択的に不活性化すると,恐怖条件付けが阻害されるが,これは恐怖記憶を保持することがすでに示されているCeL中のソマトスタチン発現(SOM+)ニューロン上のシナプスが恐怖体験によって強化されるのを阻害したためと考えられる。それと一致して,PVTニューロンがCeLのSOM+ニューロンを選択的に支配していることが分かり,PVTへの求心性繊維を刺激すると,SOM+ニューロンの活動が促進されてCeL内での抑制が強まった。これら2つの過程は恐怖学習と恐怖表現に重要である。注目すべきことに,PVTによるCeL内SOM+ニューロンの調節は,脳由来神経栄養因子(BDNF)の受容体であるTrkB(tropomyosin-related kinase B)の活性化を介していた。その結果,PVTでのBdnf遺伝子,またはCeLのSOM+ニューロンでのTrkb遺伝子のどちらかの選択的欠失によって恐怖条件付けは抑制され,一方CeLへのBDNFの投与によって恐怖学習は強化されて無条件恐怖反応も強まる。これらの結果から,PVT-CeL経路が恐怖記憶の成立と恐怖反応の表現の両者に必須の新たな回路であることが分かり,PVTにおけるストレスの感知と適応行動の発生とを結び付ける機構が明らかになった。Copyright Nature Publishing Group 2015
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分類 (1件):
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中枢神経系 
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