抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ディジタルフィルタはある判断基準との誤差を評価する尺度を用いて設計され,1)L
1,L
2,L
∞ノルムなどに基づいて定義した誤差関数を最小化する手法,2)ある判断基準で平坦となるように設計する手法がある。本論文では,N次の直線位相FIR(Finite Impulse Response)ディジタルフィルタ伝達関数の周波数特性が帯域通過最大平坦になる条件,及び直線位相を持たない場合の周波数応答が低遅延最大平坦FIRディジタルフィルタの周波数特性になる条件を示した。また,ディジタルFIR微分器は直線位相ディジタルフィルタのTYPE III,あるいはTYPE IVとして実現されるので直線位相帯域通過最大平坦FIR微分器となる条件を提示し,伝達関数が閉じた形で表すことができるので設計が容易であることを説明した。設計例によって帯域通過最大平坦FIR微分器の振幅特性を示し,本条件を満たすことで任意の中心周波数の最大平坦微分器を設計できることを確かめた。一方,遷移域における遮断特性が緩やかなので,ノイズが含まれる実信号を扱うためには阻止域にリプルを持たせる必要があり,阻止域と分離して本フィルタを通過域が平坦な関数として扱える利点を論じた。