抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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コンテンツツーリズムは今もってなお観光振興の新しい方法として注目をあび,様々な形で地域振興を目的とした誘致,便乗が行われている。それは当然に成功または失敗と呼ばれる事例を多数生み出している。本研究では各種の事例を整理し,そこからビジネスモデルとしての普遍性を無理矢理見出すのではなく,あくまでケーススタディの分析結果として他地域に援用あるいは応用可能な仕組みづくりのヒントを見出していくことを目的としたい。コンテンツツーリズムの成功とは,いわゆるフィルムツーリズムからの昇華,内発的発展型への転換であろうと筆者は考えている。地域が主導権を取り,コンテンツホルダーとの対等な関係が築けるかどうか,交渉力を発揮できるかは,やはり地域当事者の知識や熱意にかかっている。また高齢層や地域ボスへの説得ができる根回し力など,関係者がそれぞれの立ち位置で業務分担してうまく連携がとれる体制をつくれるかも重要である。それはセクショナリズムを脱却して,転勤や組織改革などがあっても担当者がスムーズに引き継ぎを行えるかという,継承する力をも備える必要がある。そしてブーム便乗,コンテンツ依存消尽型ではなく,長い目でコンテンツを育成活用する視点に立てるか,という長期的視点が必要である。そしてやはりアニメファンを地域振興の協業者として受け入れることができるかという,ファンと地域とコンテンツホルダーの三位一体型の体制を構築することへの理解と実践が求められよう。