抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年では,スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の普及により,人々の生活に大きな影響を与えている。生活がより便利になった中,通信機器では使用時の湾曲や衝撃が引き起こるカバーガラスの割れが問題になっており,カバーガラスの強靭化が求められている。現在,ガラスの強化方法としては,物理的手法と化学的手法の二種類がある。これらはいずれも,ガラス表面に圧縮応力を残留させ,外力を受ける際に応力緩和が生じ,クラックの発生を抑制する方法である。これらの二種類の強化法は強度向上に有効ではあるが,ガラスの強度に大きくも起因するガラス表面の傷やマイクロクラックなどのグリフィスクラックについてはまだ改善方法が課題となっている。一般にガラスは表面に傷やマイクロクラックなどのグリフィスクラックが存在するため,これらの部分に応力を受けた際は応力集中し易く,またガラスは延性が乏しい点から,クラックの伝播が迅速であり,僅かなたわみと応力で破壊するといった問題がある。このグリフィスクラックを鈍化処理することで,応力集中を回避することができれば,より大なたわみと応力に対応できる可能性が高い。つまり,たわみ距離や耐衝撃限度が増大すれば,モバイル端末の使用時に発する事故の発生率が減少し,顧客の信頼を得ることにつながる。そこで本研究では,ガラス表面に存在する傷やマイクロクラックの鈍化・除去処理により,ガラスの強靱性の向上を目的とし,機械成型後でも強靭化できる処理方法の確立のための基礎研究を目的とする。(著者抄録)