文献

J-GLOBAL ID：201502279278556909   整理番号：15A0627668

原核生物と真核生物の間の溝を埋める複雑な古細菌

Complex archaea that bridge the gap between prokaryotes and eukaryotes

著者 (11件)： SPANG Anja (Uppsala Univ., Uppsala, SWE) ,  SAW Jimmy H. (Uppsala Univ., Uppsala, SWE) ,  ZAREMBA-NIEDZWIEDZKA Katarzyna (Uppsala Univ., Uppsala, SWE) ,  LIND Anders E. (Uppsala Univ., Uppsala, SWE) ,  VAN EIJK Roel (Uppsala Univ., Uppsala, SWE) ,  GUY Lionel (Uppsala Univ., Uppsala, SWE) ,  ETTEMA Thijs J. G. (Uppsala Univ., Uppsala, SWE) ,  JORGENSEN Steffen L. (Univ. Bergen, Bergen, NOR) ,  MARTIJN Joran (Univ. Bergen, Bergen, NOR) ,  SCHLEPER Christa (Univ. Bergen, Bergen, NOR) ,  SCHLEPER Christa (Univ. Vienna, Vienna, AUT)
資料名： Nature (London)  (Nature (London))
巻： 521  号： 7551  ページ： 173-179  発行年： 2015年05月14日 
JST資料番号： D0193B  ISSN： 0028-0836  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 真核細胞の起源は,現代の生物学でいまだに最も議論の多い謎の1つである。近年の複数の研究から,真核宿主細胞が生物の古細菌(アーキア)ドメインの中から出現したとする説の裏付けが得られているが,祖先として推定される古細菌の種類や性質については依然として議論が続いている。本論文では,その候補となる新たな古細菌門「ロキアーキオータ(Lokiarchaeota)」を発見したことを報告する。この門は系統ゲノミクス解析で真核生物と共に単系統群を形成し,そのゲノムには,高度な膜の再構築能力を示唆する真核生物特有のタンパク質の大規模なレパートリーがコードされている。今回の結果は,真核宿主が真の古細菌から進化したとする仮説の強力な裏付けとなり,真核生物に固有な特徴の基盤にあるさまざまな構成要素がすでにその祖先に備わっていたことを示している。これによって,内容の豊かなゲノムの「スターターキット」がその宿主に提供され,真核生物の特徴である細胞およびゲノムの複雑化を支えたと考えられる。Copyright Nature Publishing Group 2015

シソーラス用語： 原核生物 ,  真核生物 ,  *古細菌 ,  *生物進化 ,  生物分類 ,  宿主 ,  ゲノム ,  系統発生 ,  系統樹 ,  生物 ,  *微生物
準シソーラス用語： *ロキアーキオータ

分類 (2件)： 進化論一般  (EC03010Q) ,  微生物形態学・分類学  (EG03030Y)

タイトルに関連する用語 (3件)： 原核生物 ,  真核生物 ,  古細菌