抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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モノづくり現場で「からくり改善」がどのように生み出されるかを紹介した。「TPM(Total Productive Maintenance:全員参加の生産保全)」を導入している多くの企業では,からくり機構などを利用し,手づくりでお金をかけない「からくり改善」が活発に行われている。この改善により生産現場では生産性向上やコスト削減など,大きな成果を上げている。また,「生まれの良い」設備づくりにも重要な役割を果たしている。約1200年前,からくりは平安時代の今昔物語に記述があるのが最初といわれている。近年のモノづくりの現場では,古来の「からくり」に使われているようなモノの重力やてこの原理,ゼンマイ,カム,滑車の原理などを巧妙に利用した「からくり改善」が注目を浴びている。からくり改善活動は,第1段階は「からくり改善」の入門期として問題解決型の活動を進め,第2段階は実践期として,方針管理による業績に直結した課題解決型で,より大きな目標に向けた活動とする。からくり改善の進め方の手順は,手順1)改善を進める生産工程を知る:教育訓練・「機能」の理解,2)改善の課題選定:職場や作業の観察,3)改善のねらいの明確化:現状把握・問題点の発見,4)改善の目標設定:問題解決型か課題解決型か,5)改善の目指す姿を描く,6)改善後の変化をイメージする,7)「からくり機構」の検討,製作図を作る,8)「からくり装置」の製作,9)「からくり改善」の導入・設置,10)改善効果の確認・成果を測定し,不足時はさらに改善,11)常に改善が行われる職場のしくみ構築,12)「からくり改善」の提案・予算化,である。