抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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印刷業界では,デジタル技術の普及やIT化の進展により,紙の印刷需要が急速に縮小し多品種少量生産が進んでいる。大日本印刷の生産現場では,大型機械やロボットなどの導入による自動化を進めてきたが,現在は,多品種少量生産へ対応するため,製本・梱包工程を中心に自動化に代わる人手作業の効率化や生産性向上が大きな課題になっている。そうした中で,作業負荷軽減,仕掛り削減,工程短縮などに大きな効果を発揮する「からくり改善」の活用に注目した。そして,2014年4月から,からくり改善の本格導入と社内展開を開始した。からくり改善の取組みに当っては他社の導入事例を参考にしたが,中でも自動車メーカーの取組みに最も強い印象を受けた。同社では,からくり改善の取組みを単なる自動化の代替ではなく,現場の人たちが自分たちでアイデアを考え,実際にモノを作って,改善活動に取り組む学習効果に重点を置いている。また,からくり改善を工場で実施指導し,全国の向上に普及定着を図るため,生産革新研究所の若手社員を中心に改善キャラバン隊を作った。キャラバン隊は工場に入ると数日現場に張り付いてずっと指導改善する。事前に現場の声や要望をきめ細かくヒヤリングしながら課題やテーマを絞り込み,効果が期待できそうな案件は具体的な取り組みに入る。同社は2014年9月にパシフィコ横浜で開催された「からくり改善くふう展」に改善事例を出品した。その中の作品名「ちょい出し君」,「ペーパーぴっCar」及び「はじめの一歩」を紹介した。IEとからくり改善をうまく組み合わせれば,「強い現場力」づくりに大いに貢献する。