抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ラジオゾンデおよび超短波(VHF)帯レーダデータからの対流圏の屈折乱流の検出と定量化を論じた。Thorpeソーティングに基づくバルーンデータ処理方法および最近Wilson等により開発された(2010,2011,2013)バルーンデータ処理方法は,現場プロファイルからの乱流層の直接同定に応用出来る。VHF帯中層・高層大気圏レーダ(MUR)は,距離画像化モードで運用出来る。そして運用最中(high time)および距離解像度(それぞれ10秒オーだおよび数十メートル)における乱流層を検出し監視する。これらの手法を交互に確証するために,MURおよびRS92-SGP Vaisaraラジオゾンデによる同時観測をShigaraki中層・高層大気圏(MU)観測所(34.85°N,136.15°,日本)において,2011年9月の3週間フィールド実験期間中に行った。バルーンデータ解析から認められる乱流層のエコーパワーおよびアスペクト比の観点からのレーダの特徴をケーススタディおよび統計学から検討した。深い(>≒100m)層はしばしば最大エコーパワー弱アスペクト比と関連しており,同じ事象の等方性乱流が双方の機器により検出されることを示唆している。ほかに等方性エコーパワーの相対的最小に関連するものがあり,おそらく乱流の後期段階を示している。強いアスペクト比の範囲は一般にバルーンデータ中の乱流事象とは関連していない。これは異方性乱流は垂直に強調されたレーダエコーの原因ではないと言う過程を裏づけている。定量的比較をエコーパワーと,選択した層内での温度分散とその他のパラメータから推定される定屈折度構造Cn2の間で行った。レーダおよびバルーン推定値間の大きな散乱にもかかわらず,Cn2(湿度および密度)の高さに伴うシステマチックな減少が除去される時,結果は統計的に有意(相関係数≒0.5~0.88)である。こうしてこの研究は,乱流のレーダおよびバルーン観測が相互に一致すること,および対流圏乱流への新しい識見がスタンドアローンシステムとしての二つの手法により得られることを示した。Copyright 2015 Wiley Publishing Japan K.K. All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.