抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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埼玉県内の上越新幹線及び東北新幹線の高架橋の隙間をねぐらとするコウモリ類の分布調査において確認されたアブラコウモリの生態について報告した。2011年7月及び8月に,出産哺育期調査として,橋脚や橋脚の隙間(スリット)に幼獣が認められた場所を記録し,2012年1月から2月までの間,越冬期の調査を行い,2012年7月に出産哺育期調査を行った。2011年の出産哺育期において,上越新幹線では熊谷市と北足立郡伊奈町の2メッシュで,東北新幹線では久喜市から伊奈町までの6メッシュで幼獣を確認した。越冬期において,上越新幹線では48メッシュ中43メッシュで657頭を確認した。東北新幹線では,7メッシュ中6メッシュで133頭を確認した。2012年の出産哺育期において,上越新幹線では40メッシュ中33メッシュで925頭の成獣を確認し,そのうち25メッシュでは幼獣が見られた。東北新幹線では,3メッシュ中2メッシュで8頭の成獣を確認したが,幼獣は確認できなかった。今回の調査から,アブラコウモリは県内の広い範囲で新幹線のスリットにおいて出産や哺育および越冬を行っていることが明らかになった。