抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ホシムクドリは,ヨーロッパ西部からトルコにかけて周年分布する鳥であり,日本においては,沖縄や九州南部に数少ない冬鳥または旅鳥として渡来し,北海道では稀な野鳥である。また,本種は,多様な環境に適応し,移入先で大繁殖して定着し生態系へ多大な影響を与える。著者らは,2014年4月に知床半島中央部でホシムクドリ1羽を観察した。これは知床半島での初記録である。観察地点は,幌別川河口右岸側の草地であった。4月22日~24日の午前中に地中のミミズあるいは昆虫の幼虫のようなものを採餌する行動が観察された。観察個体は,ムクドリと同等の体長,緑及び紫色の光沢がある黒色の体色,頭から背にかけた淡褐色の斑と腹部の白斑がみられ,これらは,日本鳥類保護連盟(2002)におけるホシムクドリの記載とよく一致した。今回は,単独で観察された稀な事例であり,非常に短い滞在時間から,移動途中の休息地として利用したものと推測された。