抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,無線LAN屋内測位システムに周波数選択性フェージングを応用する方法を検討する。周波数選択性フェージングとは,チャネル内の伝達関数が周波数に渡り一様でなくなる現象である。無線LANの通信に利用されるOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)は,サブキャリア毎の帯域がフラットフェージングになるようにチャネルを分割している。このとき,チャネル全体を見ると,各サブキャリアは異なる振幅値と位相をもつ。これをCSI(Chanel State Information)という。本研究では,屋内測位を試みるAPとクライアントがどのような電波伝搬環境に存在するのかを知るために,CSIを観測して得られる周波数選択性フェージングの様子を,尺度とすることを検討する。周波数選択性フェージングの様子は,チャネルの中心を軸としたときのCSIの振幅値の非対称性で評価する。実験では,屋外環境と2つの屋内環境でCSIを測定し,その対称性を評価した。実験結果は予想と異なり,本論文で定義したCSIの対称性と電波伝搬環境の複雑さの間に関連は見られなかった。(著者抄録)