抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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AIPO型ゼオライトを担持したデシカントロータの設計指針や操作指針の構築のため,ロータ小片の様々な湿度スイング時の吸脱着量変化を重量法により測定して水蒸気脱着速度を導き,速度論的考察を行って物質移動現象の把握を試みた。湿度スイングの実験では,熱重量分析装置に絶対湿度を制御できる水蒸気発生機能を付与して用いた。測定試料は,吸着剤Z02と無機結合剤シリカゾルを固形重量比を変えて混ぜた6種類のスラリーを,それぞれセラミック繊維紙に含侵し,乾燥後に650°Cで焼成して作製した。各試料の平衡吸着量,細孔分布を調べ,湿度スイング操作における吸着量と速度を測定してLDFモデルにより解析した。また,デシカントロータの微分吸着熱を実測した。水蒸気脱着速度は少なくとも温度と吸着量の関係で表され,その関数は吸着と脱着の各過程で,かつ境界吸着量の前後で異なり,4つの場合分けを必要とするが,場合分けすることにより,物質移動係数を一定としたLDFモデルで表現できる場合がある。また,吸脱着速度の表現には境界吸着量の把握が不可欠であり,これは吸着材の種類やデシカントロータの材料構成比率に依存する。これらの知見を考慮して数値計算の実用性が高まり,迅速な研究開発につながると確信する。