抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本気候資料(中央気象台・海洋気象台編,1939)と中国三千年気象記録総集 第1・2冊(張 徳二主編,鳳凰出版社,2004)を用い,小氷期初期に当たる西暦1365年から1500年までの気候災害をデータベース化した。記載されている災害の名称から類似するものをまとめ,抽出した名称別に出現数を集計した。総数は日本が2514件,中国が4484件である。4大分類の各々に2~4の中分類が含まれる;気候変動の指標(雷雹・奇事・祭事),循環の異常・災害(炎暑・冷湿・温暖・寒冷),顕著な擾乱と災害(強風・大雨)及び複合的災害(豊作・不作・飢餓)。各中分類には3~6の小分類が含まれ,全体で45の小分類がある。中国の記録から中分類別に10年ごとの出現数と地域別の出現数をまとめ,両国の記録から年代別に分布図を作成した。分布図に4型(広域で類似の災害の現れる乾燥と湿潤,南北で災害が対照的な北湿南乾と北乾南湿)が認められ,数十年周期の変動が顕著である。14世紀末と15世紀中葉に乾燥,15世紀初めと15世紀末に湿潤傾向があった。