抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マイコンによる組込みシステムでは,既存のシステムに,他のシステムを接続する場合,単に接続するだけでは,データの信頼性や,システムの安定性が損なわれるため,協調処理が必要になる。本稿では,外部に処理時間が変化して動作が複雑な超音波センサの接続を例に,その協調処理について述べる。この実験システムは,主にシステム全体を統轄するマイコンと,外部に特殊なセンサを扱うマイコンで構成され,統括するマイコンをマスターと呼び,外部のマイコンをスレーブと呼ぶ。マスターのマイコンには,比較的処理時間の短いセンサ類と各種のアクチュエータを備え,スレーブのマイコンには,データ処理時間が長く処理が複雑なセンサを接続する。協調処理に求められるのは,システムのデータ収集におけるリアルタイム性や信頼性,安定動作である。これをクリアする方法として2つの方式を検討した。a.スレーブの割込みによるマスター応答,b.マスター主導,の2つである。実験の結果から,外部に接続するセンサで時間の要するものや,センサの処理時間が不定である場合は,マスター主導の処理プログラムの方が安定動作するのが確認できた。また,センサデータのリアルタイム性においても,マスターがスレーブのタイミングで処理することで,データ欠落が起きないのを確認した。さらに,超音波センサの距離計測ができない∞のときでも,全体の処理時間は約300msec程度で3Hzの処理が可能である。