抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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絹製品は非日常的かつ実用的でないイメージが日本では大きいが,タイ国には絹製の野良着を着用する人々がいる。彼らの養蚕,糸つくりから織物,そして裁断,染色まで紹介しながら,絹という繊維について考えてみた。”絹製の野良着”を着用する理由は,「涼しく,汗をかいてもすぐに乾き快適である」とのことであった。クーイ人が着用している絹製の野良着は,染色や織り模様まで考え抜かれた究極の野良着と言っても過言でない。小スペースの養蚕,繰糸や2回撚糸,マイループ・マアイコー・マイルアッド等の糸つくりを説明し,野良着用の機織りは綾織物(日常生活のあらゆるシーンで用いられる絹布は平織組織)で,パーツごとに裁断し,縫製はミシン(かつては手縫い)が使われ,染色はマックルワ(タイコクタン)を用いた柿渋染めを紹介した。利便性も大事であるが,繊維から受ける快適さや皮膚感覚は,健康的な生活を送るために必要である,と述べた。