抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では,社会性昆虫を手本とした群ロボットの設計と開発について検討する。群ロボットは,自律分散システムによる群知能分野の一つであり,要素間の相互作用によって創発現象が発生し,より高度な知的システムが現れることに注目したものである。ここでは,蟻型群ロボットをとりあげる。自律分散システムとしての蟻型群ロボットにおいて相互作用,つまりマップ情報や目的地を発見したかどうかの情報を共有することは非常に重要なことである。蟻型群ロボットには,蟻が直接接触することで情報交換をおこなう情報伝達方法を手本とした接触通信システムが搭載されている。この接触通信システムを新たなsub-CPUに移植し,接触通信が成功した場合のみ情報をmain-CPUに送信することで,main-CPUの負荷を大幅に軽減させることが可能である。今回は,接触通信システムをTiny H8/3694Fを用いてモジュール化することに成功した。Main-CPUとsub-CPU間でのデータ転送は,IRQ(Interrupt ReQuest)割り込み処理を用いておこなった。このアルゴリズムにより,ロボット間の接触がなく,通信がおこなわれていないときは,main-CPUは行動アルゴリズムの処理に集中できるようになった。今回のモジュール化により,main-CPUの負荷が軽減され,ニューラルネットワークなど,より生物的な知能を持った群ロボットの研究が可能となった。