抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
姙娠動物に照射を加えた場合,接合子が分化を開始する以前では致死効果が著しいのに対して,活発に分化しつつあると胎児の奇形および成長遅滞となって放射線の効果が表れることが多い。当論文では接合子着床以前の放射線の間接効果をみている。特別に考案した方法で各部をしゃへいして生殖器の部分照射(X線150R)を行なった。姙娠6日目では卵巣遮蔽の有無にかかわらず,胚致死率は照射により一定であった。姙娠初日に子宮又は卵巣を照射しても,それが胚致死率に寄与することはなく,致死率は輸卵管及びそれに含まれる卵への直接照射によってのみ決定されるようであった。卵に対する照射の直接効果である可能性が強いが,当実験では輸卵管に対する病理学的効果の可能性も排除できなかった。初日または6日目に照射した場合,胚奇形の出現頻度は非常に低かった。この場合に脳ヘルニアに皆無であった。これらの結果は動物の奇形現象からヒトの場合を推測することの困難さを示していた。他に,ほ乳動物胚に対する照射の間接効果を扱った文献を綜説的に紹介している;図4表3参23(石川 統)