抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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実験動物の放射線感受性には個体差があることは良く知られていてその原因の1つに生理的機能の差異が考えられるのでここでは放射線障害と生理的機能の関連性を明らかにすることを目的として研究を行った.著者はすでにラットに放射線照射をした後のthymolysis(胸せんい縮)判定指標として尿中の電解質排出物中のNa-Kバランスが有用であることを指摘したがここではマウス放射線感受性の尺度としてX線100r照射後のthymolysisと,66 0r(致死線量)照射後の生存率を測定しさらにNa-Kバランスとの関連性を検討した.照射前飢餓状態にあるマウスを24時間にわたって尿中Na,K排出耻を測定してこの量の相違からマウスを5群に分類すると100r照射後24時間の胸せんの重量変動との間に放物線的関係が得られた.すなわちNa,K排出量が高く,またNa/K比の高い群ではthymolysisが最も激しい.さらにX線600r照射後の致死率を放射線感受性の指標とすると照射前のNa,K排出量との間にも同様放物線状の関係がありNa/K比が0.7~0.8の群が放射線抵抗性が高く,この値より高くても低くても致死率は上昇する.これらのことを考りょに入れて実験動物を選べば実験結果の変動を減ずることができるであろう;図1表2参26(小野 浄治)