抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
中性子の散乱の断面積を得るために重陽子を標的核に用いての実験が数多くなされて来た.重陽子中で中性子,陽子は緩く束縛されているので入射中性子に対しては運動量近似がよく用いられる.ここではGlauberによって与えられたアイコナール近似をより現実的に拡張して散乱断面積を求めてみる.この近似は入射中性子のエネルギーが高い程よいが,高エネルギーになると二体の散乱はほとんど自由な核子による散乱でおきかえることが妥当な近似となる.前方方向において回折散乱で与えられる狭いピークは自由な二核子散乱が優勢であるという条件の下で,二核子散乱の振幅をフーリエ・ベッセル変換し,その振幅を自由座二核子の振幅で表現する.具体的な数値計算においては二核子の散乱振幅に簡単な形を,さらに重陽子の形状因子にガウス型を仮定して陽子-重陽子散乱の場合を解析する.さらに重陽子による陽子の弾性,および準弾性散乱の二重散乱補正が計算され,この補正は散乱断面積に対し約6%程度であることが示される;図5(佐佐木 潔)