抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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極低温(0.01°K)での強磁性金属中の核スピン-格子緩和現象を実験的に調べるのに二つの方法が提案され幾つかの場合に適用されているが両方法ともに,緩和が始まる前の系の始状態がわからないために,結果を理論で解析するとき余計なパラメータが導入されるという欠点がある。この欠点を持たない系が
109Cdの崩壊で生するreeABの40sec準安定状態に対しては作り得る。Fe中のCdの超微細分岐の知識をつかって
1090Cdの核準位存在確率が計算出来,従って
109Agの40sec準位の始状態存在確率も計算出来る。従ってこの準位からの放出γ線の非等方度測定は,核緩和理論の正当性の検証に適す。測定は40~10mKの温度領域で行なわれた。鉄Jの109Ag隅の超微細場として441(5)kOeの値を使って実験結果は二つの理論と比較された。第一の理論はHartmawn-Boutronの理論で,核と伝導電子間の超微細相互作用AI・Sの非対角要素による核緩和を仮定しており,核は弧立していると仮定されるので緩和の多時間に渡りスピン温度は必要ない。第二の理論はスピン系からのエネルギー散逸機構は第一の理論と同じだが核準位間の急激な遷移を引き起す項が付け加わる。この理論では緩和の全時間でスピンtilifl:度が入ってくる。両理論で緩和時間T
1の温度依存性は,伝導電子の統計から生じT
1(2kC
i/hυ)tanh〔hυ/2kT〕で与えられる。高温近似では通常のKorringa関係T
1T=C
1=に還元される。実験結果は両理論のどちらでも良く説明された。実験誤差のため,両理論の正当性を実験的に区別する事は出来なかった;写図2参5