抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ガス浸炭において発生する表面欠陥について光学顕微鏡,電子顕微鏡エレクトロンマイクロプルーブX線アナライザーを用いて研究を行なった.この表面欠陥は一般にガス浸炭を行ない熱浴焼入打を行なった場合には10~15μの深さに達する.金相学的を検討によればこの層は粒界に析出せる酸化物とその周辺のトルースタイト状の層状組織よりなる.この粒界析出物は浸炭を行をえば多かれ少なかれ存往するが,しかし軟層はその焼入時の冷却速度に依存する.とくに600°C周辺の冷却速度によって定まる.水洗入れ冷油焼入れの場合にはこの軟層はほとんど発生しない.150°Cの油に焼入れた場合および250°Cの塩浴に焼入れを行なった場合には明らかに表われる.エレクトロンマイクロプルーブX線アナライザーによって検討を行なった結果はMn,Cr,Siなどの合金元素が表面において異常に増加しており,その量は粒界付近の析出物では30%以上に達しその周辺ではMn,Cr,Siが減少している.また表面のスキャンニング像によればこの粒界析出物は酸素が非常に多いことが確認された.このことよりこの粒界析出物はMn,Cr,Siをどの酸化物であることが確定した.