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J-GLOBAL ID:201602003307475177   整理番号:66A0289028

弘前大式外科放射線治療法に伴う下肢の疹痛および知覚鈍麻に関する臨床的観察

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巻: 17  号: 10  ページ: 1115-1121  発行年: 1965年 
JST資料番号: F0923A  ISSN: 0300-9165  CODEN: NISFA   資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN) 
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1961年6月から1964年3月までの34か月間に,根治手術不能の主として第III期の子宮頸癌患者65例に対して,当教室で考案した「弘前大式外科放射線治療」を行なったが,この特殊な治療がなされた後に発生した合併症や後遺症について検討した。それらの中で,65例中の23例,すなわち35%に認められた下肢の疼痛と知覚鈍麻について述べた。これらの症状の種類は多彩で,下腿外側痛,足底痛,大腿外側痛,ひ腹筋痛,足背痛,第Iおよび第2指痛など,あるいはそれらの部分の知覚鈍麻で,そのほか,はきものが脱げ易い,脱げても分らない,足背屈ができにくい,階段をのぼれない,しゃがむと立てないなど種々の症状があった。これらは生理解剖学的に考えて,骨盤神経叢から端を発している神経,とくにひ骨神経および脛骨神経,すなわち坐骨神経の2大枝の神経障害によるものと思われるものが大部分であった。しかしこのほか,外側大腿皮神経,臀神経などが侵されたと思われた例もあった。これに反し,閉鎖神経が侵されることはまれで,1例だけであった。かかる神経障害の報告例は,産婦人科領域ではほとんどみられないが,著者は,広汎子宮全摘後にもI例,正常分娩後にも2例,類似のひ骨神経不全麻痺例を経験しているほか,ラジウムを1例に挿置したのに反対側にだけ障害があらわれた例もあるので,ラジウムの実質内大量照射が必ずしもその唯一の直接原因であるとは考えにくい。しかし,ラジウム挿置例に圧倒的にひん発することは事実であるので,本症の発生にラジウムの実質内照射が重大な関係をもっていることは動かしがたい事実といえよう;写1図3表8参4

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