抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ミオシン(M)をMg-ATP.Mg-PPまたはPCMBの存否時,光酸化し,ATP-アーゼ(I)活性の変化を速度論的に調べた.この結果,光酸化でCa-付活Iの活性は最初は光酸化前の二倍に増したが,次第に減少した.ところがMg-ATPまたはMg-PPの添加時には光酸化でIの付活速度はむしろ影響を受けなかったが,阻害速度が減少した.Mを光酸化前にその10
5gにつきPCMB3.5モルで処理するか,酵素活性の基質として無機三りん酸使用時には,光酸化で活性の減退だけを認めた.ジチオジグリコール酸(II)とMとはその10
5gにつき2モルのSH基がすみやかに反応したが,その結果Ca-付活Iの活性は4倍に増したが,EDTA-付活Iの活性は消失した.Mを長時間IIの過剰で処理するときには,10
5gのMにつき未反応のSH基2モルを残したまま,Ca-付活Iの活性は消失したが,β-メルカプトエタノール(III)の過剰でさらに処理するときには,活性がほとんど初めの状態に復帰した.粗IIIまたはL-アスコルビン酸でのM処理は10
5gのMにつき1モルだけSH含量を減少させたが,Ca-付活Iの活性を著しく増した.上の如く完全にジスルフィド化したMのヒスチジン(IV)含量は光酸化で減少したが.SH基を回復させた後測定したIの活性は,対照の25%だけIV残基の損失を伴い,なくなった.これらの実験その他から,IV残基はMの酵素活性部位の近くにあるが,活性部位そのものには含まれていないと結論.