抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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革の抗張性,化学組成,植物タンニンエキスの性状,カンガルー腱の微細構造におよぼすγ線の影響を検討した。1000Ciの
60Co線源から適当な距離を選び,2.5~25×10
4R/hの線量率で試料を照射した。クロム甲革,クロムタンニン甲革は明かにタンニン甲革より引張強さ,伸び,Tsが低下して脆化を示し,またクロム革についてはCr
2O
3定着量の多いほど脆化が著しかった。ホルムアルデヒド革は処理用ホルマリン含量が高いほど引張性が低下するが,Tsはこれと逆で,この引張強さとTs低下の順位の逆転はクロム革の場合も同様であった。縮合型タンニンはγ線照射でUV吸収が長波長に移動し,タンニン濃度が増大するが,加水分解型タンニンは短波長に移動しタンニン濃度は減少した。腱の微細構造はX線回折図に差異がなかったことから結晶構造の破壊,新構造の発生,転位は認めなかった。タンニン革がクロム革より影響受け難いのは,タンニンとコラーゲンが多点結合のため,切断効果が分散されるからである;図2表5参9(城戸 靖雅)