抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
4-ジメチルアミノアゾベンゼンや4-ジメチルアミノスチルペンとの構造の類似性からジメチルアミノスチリル基をもつトロポノイドが発がんまたは制がんに関する何らかの生体作用を示すことが期待される.本研究はジメチルアミノスチリルトロポノイドの合成と並行して分子軌道法による化合物の活性度を予想することを試みた.福井らのフロンティア電子理論に基づきジメチルアミノ基のN原子およびこの基をもつフェニル核の2-位炭素原子の求核試薬に対する反応性指数,S′r(N)と化合物の発がん性との間に並行関係があることよりジメチルアミノスチリルトロポンにもこのS′r(N)の計算を適用した.計算を2-オキシトロポン5種と2-アミノトロポン5種について行なった結果,どちらの場合も4-および6-位にジメチルアミノスチリル基のついた化合物のS′r(N)が特に大きく,この系に関する限りそれらが大きな活性度を示すことが予想される.合成は,3-および7-(4′-ジメチルアミノスチリル)トロポン類,4-および6-(4′ジメチルアミノスチリル)トロポン類,5-(4′-ジメチルアミノスチリル)トロポンとその誘導体を試作した.