抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水田状態に保温静置した作土から溶脱した第一鉄を遊離鉄量,陽イナン交換容量が異なる4種類の心土の保持能力を比べ,能力と心土の性質との関係を検討した.また,二,三の無機成分も調べた.溶脱第一鉄保持能力は長野水田心土(土性Lic,遊離鉄2.62%,CEC22.5me/l00g土壌)のほうが,入善水田の心土(SL,0.74%,3.6me/100g)よりも著しく大きく,この能力は水溶性第一鉄を心土が吸着する性質に起因すると思われた.分子状酸素が共存しない場合,水酸化第二鉄は,水田状態土壌中で生成した水溶性二価鉄を吸着せず,溶脱水溶性第一鉄は心土の陽イオン交換座に吸着されると思われる.溶脱りん酸の心土保持能力は第一鉄保持能力より高く,心土中の鉄の行動とマンガン行動には少し差が見られた:参12