抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
137Csのγ線および1.5MeVの電子線を用いてGeO
2ガラスを室温で照射した時に生じる常磁性中心をESR法によって~78°Kで観測した。この2種類の照射で見られる最も強いスペクトル線は軸対称gテンソルに関して粉状のパターンの特性を示した。GeO
2ガラスの場合はg
1=1.9957,およびg
11=2.0016なるg値が幅13エルステッドの線に相当する。この線のスピン濃度を, 電子線とγ線の双方について線量増加の関数として測定したところ, 電子線照射による最大濃度は1Cm3当り約2.5×10
18であった。光学的性質, 高いスピン濃度ならびに不純物含有量から見て, 照射によって生じる中心はGeO
2ガラスに固有なものであると考えられる。この中心とシリカについて観測した固有の中心E
1との類荷以点を考察した。GeO
2ガラスの常磁中心のモデルとして不完全なゲルマニウムの結合軌道に捕獲された電子というモデルを試みに考えた。また六方晶系および正方晶系の粉状結晶についても同様にして照射を行ったが, 六方晶系粉状結晶の線の形とガラスのそれとの類似は, ガラスの不規則に配向しているGeO
4正方晶系グループの結晶性性質の六方晶系相とある関係を持っていることを示すものであると解釈される。電子線照射ガラスの焼きなましによっても照射後観測されたものと類似の中心が生じた。それらの2つの中心についてのg
11は自由電子のg値に近いものであるが, 焼きなましによって生じた中心のg
1は2.0084である ; 図25 表6 参32