抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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脱ガスされた溶液中に存在するいろいろの陽イオンの水和エネルギーと
60Coγ線により生成する過酸化水素の収量との関係をFranck-habinowitschの“cage effect”の観点より調べた。実験には6,600cの
60Coを用い,6.67×10
15eV/m⊥.secの線量率で照射した。溶液は硫酸,硫酸リチウム,硫酸ナトリウム,硫酸カリウム,硫酸マグネシウム,硫酸セシウムのいろいろの濃度のものについて行なった。生成した過酸化水素の定量はポーラログラフ法によった。0.2molの硫酸溶液中での過酸化水素と照射線量との関係はN=4.03D
0.834なる式で示される。陽イオン溶液については,線量と生成過酸化水素との間に直線関係はなく,線量が増大すると次第に平衡値に近づく。またいろいろの陽イオンの濃度と生成する過酸化水素の収率との関係は二つの特徴ある部分に大別される。すなわち,初めの部分では濃度の増大と共に収率も急激に増加して最大値に達するが,しかし約0.2molを越える付近から濃度の増加と共に収率は陽イオンの種類に依らず,互に平行に直線的に徐々に減少し,各陽イオンの濃度Cおよび水和エネルギーQと生成過酸化水素の収率との関係が次式で示されるようになる。G=1.2Q
-0.29-0.062c(Q:kcal/mol,C:mol/l)ただしこの関係は濃度が0.2~1.0molの間で成立する;図17表2参25(沢井)