抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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臭化物水溶液-TTA有機溶媒抽出系におけるGa(III)の挙動が検討された。NaBr-HBrおよびLiBr-HBr水溶液を用い,TTAベンゼン溶液およびTTA-クロロホルム溶液との間のGa(III)の分配状態を各種の実験条件において求めた。振とう機(±300回/min)による平衡時間の確認,分配比(D)の依存性の要因についてここで詳しく検討した。Ga(III)の分配に関しての測定は
72Ga(γ,14h)を利用しNaI(Tl)検出器によるγ-スペクトロメトリーと分光光度法を採用した。有機層中のBr
-の定量はハイポブロマイト-フェノールレッド法によった。2.27Mおよび4.27M-NaBrに関しては化学量論的見地から次の全反応式が提示できる;Ga
3+aq+2HT
or+H
2O.←→.=GaT
2OH
or+3H
+4aq一方,TTAとリガンドとしてのBr
-との間の競争反応が有機層において考えられ,その結果としてして次の全反応式も仮定できる;GaBr
-4aq+nHT
or.←→.GaTnBr
3-aor+nH
+aq+(n+1)Br
-,(n=1,2,3)。これらの全反応式を基礎として安定度定数について理論的考察も詳しくなされた。なお,テトフアルソニウムブロマイドの添加による分配比への影響も検討されクロロホルム層に関する協同効果を確認した(福士忠雄)