抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アミン,アミノ酸およびその関連化合物の水溶液に高エネルギー電子線を照射したとき,水酸基の反応によって生じる遊離基をESRで研究した。ほとんどの場合,アミノグルーブを持つ炭素から水素を奪うことによりアミノアルキル基が生じる。pHが7-13.5の領域ではCH
2NH
2,CH
2NHCH
3およびCH
2N(CH
3)
2などの遊離基が生じるが,酸性溶液の場合にはRCHNH
+3以外のものは認められない。ジメチルおよびトリメチルアミンの場合には2次反応の結果,R
2NH
+の型の遵離基が生じる。D
2Oを用いた実験により,グリシンの酸性溶液の場合には,NH
2CHCOOHの構造をした進離基が生じることが推定される。アミノ酸のアルカリ性溶液はすべてH
2NCRCO
-2の型の進離基を生じる。ただしα-アミノイソブチル酸では,pHが13でかつ溶質濃度が低い場合には,恐らくRNHと考えられる遊離基を生じる。生成機構は酸性溶液の場合にはRCH
2NH
+3+HまたはOH→RCHNH
+3+H
2またはH
2Oであり,アルカリ性溶液の場合にはRCH
2NH
2+OH→RCHNH
2+H
2OおよびRCH
2NH
2+OH→RCH
2NH+H
2Oの二通りがあり,この両者は競合関係にある。なお,後者には直ちに二次反応,RCH
2NH+RCH
2NH
2→RCH
2NH
2+RCHNH
2が生じ,このためほとんどの場合にはRCH
2NHは観測されない(竹内望)