抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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イオン化したNe,A,Kr,Xe,などを水素分子と反応させると,水素原子が生ずる。そこで,これらのガスをエチレンと水素ガスとに混ぜて放射線を照射すれば,エチレンの水素添加反応を促進すると考えられ,これを実験的に確かめた。線源は2Mevのファン・デ・グラフで,2Mev,5μcmpで照射した。エチレン30mmHgと水素300mmHgとの混合ガス中に増感ガスとしてNe,A,Kr,Xe,GO,をそれぞれ0~300mmHg混ぜて照射した。生じたアセチレン,エタン,プロパン,n-ブタンはガスクロマトグラフを用いて分析した。結果としては,アセチレン生成の初速度は増感剤の分圧に無関係である。エタン,プロパン,ブタンの生成の初速度は,増感剤の分圧の増加にしたがって増大する。プロパンの生成量とブタンの生成量との比は反応時間と共にわずかではあるが増大し,生成の初速度の比は増感剤の分圧と共に増大する。さらに増感剤の増感作用は原子量に比例し,増感剤ガスがイオン対になるに必要なエネルギーの大きさに反比例する。また増感剤と水素分子とが反応して水素原子を生ずる反応はX
++H
2→XH
++Hであり,したがってこの実験からガス相の放射線化学反応においてイオン-分子反応が実際に起こることを示した;図5参13(勝呂)